BURN WOUNDは2020年のパンデミックの最中に東京で生まれた新しいメタルコアバンド。
yu-to、Yama、Яinそしてwataruとは一体何者なのか?そしてなぜこの厳しい状況下でバンドを結成するに至ったのか?ほとんどのライブが中止、或いは延期となり、音楽業界で真新しい動きは無くなり、多くのアーティストたちがYouTubeやTwitCastingといったオンラインビジネスへ移行していった2020年は誰にとっても新バンドを結成するのには理想的とは言えない年だったはずだ。そんな怒涛の年に結成をして何らかの可能性があっただろうか。正直に言ってこれを読んでいる方が彼らについて聞いたことが無いと言われても、驚かないだろう。
ただ私にとっては彼らが何者であるのか、また彼らのアイデアや、将来設計等に関して質問が出来たので、好都合といえばそうである。
対談
このインタビューを読んでいる大多数の人が新バンド、BURN WOUNDのことを知らないと思うので、バンドの紹介と自己紹介をしてもらえますか?
yu-to: インタビューしてくれてありがとう。Yu-toです。BURN WOUNDのボーカルで詩を書いています。BURN WOUNDは2020年5月に結成した、色々な音楽とアレンジしたメタルコアのサウンドを演奏してます。
Yuma: Yumaです。ギターで曲を作ってます。ブルーミュージックが好きです!
Яin: ベースやってます。KoЯn とDream Theaterの影響でマルチストリングのべースを弾き始めました。メタルとジャズフュージョンを演奏してます。
wataru : BURN WOUNDのドラム、wataruです。
メンバーの内何人かはサイトで知り合ったらしいですが、あんまりよく聞く出会い方ではないですよね。詳しく教えて下さい。
Яin: wataruとはサイトで知り合いました。他のメンバーやYu-toとも一緒にいて、最初はメタルバンドのコピーがやりたくて、リハーサルやったらしっくり来た感じですね。
yu-to: その後ギターのメンバーチェンジがあって、Yumaが入ったんですけど、その時にはもうЯinと一緒でした。今はサポートギターのTOMO(Twitter : @tomtheredbeard)もいるので、5人で活動してます。
Yumaさんは前のギターが抜けた時にЯinさんと加入したということですね。でもYumaさんの音楽的バックグラウンドって他の皆さんと全然違いますよね!BURN WOUNDへの加入の決め手は何だったんでしょうか?
Яin: 彼の正確なギタープレイと、押しつけがましくない音楽は凄く魅力的でしたね。良い目標と音楽構成センスを持ってると思いますよ。
wataru: 音楽構成者としての自分の強みは、メタルだけじゃない幅広い分野を音楽に取り入れることが出来ることだと思います。その点から見ても、Yumaはいっしょにやりたいと思える人材でしたね。
パンデミックの真っ只中にバンドを始める
誰も2020年があれほど厳しい年になると予想は出来なかったわけですが、ライブパフォーマンスの可能性が限りなくゼロに近かったその時に、バンドを始めようと決断されたわけですよね。BURN WOUNDとしての活動を開始するのは世界がもう少し「開く」のを待っても良かったのではないでしょうか?
Yuma: 正直言うと、パンデミック下ではあったんですけど、でも今やるべきだと思ったので始めました。待ったとしても状況は変わらないし、バンドにとっても次へ行くためのステップだったと思います。
yu-to: よく「この厳しい状況でよく始めたよね」って言われるんですけど、この状況下でも出来る活動はあるし、沢山のことを伝えられるって学んだんですよね。
自分たちの音楽をライブで見せるという選択肢がなかった中、デジタルで音を届ける方法を取られましたよね。ターゲットに届いている実感はありますか?また、2020年を振り返った時に「今持っている技術があれば出来たのにな」と思うことはありますか?
Yuma: 一定のオーディエンスには届いたと思います。でもまだまだですね。2020年に自分たちが作った動きはゆっくり進化してきていると感じているので、そこに対しては何の後悔もないです。未来に対する動きが大事だと思います。
yu-to: もっと「色々な」プレイリストに着目したいですね。まだまだBURN WOUNDの音楽を日本だけでなく海外の方にも知ってもらえる方法があると思います。個人的にはもっとカバーソングを出したいですね。
BURN WOUNDの音楽ジャンルはメタルコアですが、このジャンルを選ばれた理由は何ですか?メンバー全員あるいは大多数の好きなジャンル?それとも別の理由でしょうか?
Яin: メタルコアはメンバー全員の好きなアーティストのエレメントを足していって、システムとして完成したジャンルって感じですね。
yu-to: このジャンルが好きで、メタルコアバンドのメンバーになりたかったんですよね(笑)
Yuma: メタルコアバンドでプレイするのは自分にとっては挑戦ですね。
BURN WOUNDが皆さんの初めてのバンドとのことですが、長年音楽シーンでの活動はされてきてますよね。皆さんそれぞれの音楽との繋がり、そしてバンドを組もうと思ったきっかけについて詳しく聞かせて下さい。
yu-to: 音楽にはもともと興味があったんですけど、ボーカルを始めたのは3年くらい前ですね。他のバンドでやってたこともあったんですけど、精力的には出来てなかった。そんな時にNOCTURNAL BLOODLUSTのボーカル、尋さんがボーカルを教えてくれたんです。
Yuma: 前は全然違うジャンルのバンドに居ましたが、ブランクがあります。ギターを演奏する傍らギター修理もやってます。パフォーマンスは修理にも役立つし、その逆も言えると思っています。ずっとギターと一緒に成長してるんですよね(笑)
wataru: ちょっと遅いんですけど16歳の時にドラムを始めました。ドラムを始めてから、音楽学校へ通いながら色々なバンドでやってきました。でもどのバンドもいろんな理由で上手くいかなくて、バンドのメンバー全員の足並みが揃うのってすごく難しいことなんだなっていつも思ってました。
Яin: 色々なフィールドやジャンルで色々な形の音楽に携わってきました。楽器自体は子供の頃からやっています。
新バンドでオリジナル曲はまだ少ないですが、YouTubeチャンネルではSlipKnotやNOCTURNAL BLOODLUSTといった他アーティストのカバーを披露されてますよね。現在YouTubeのような大きなプラットフォームで閲覧数を増やすのは極めて難しいですが、そういったカバーで視聴者の目に留まることもあるのだろうと思います。今後もカバーソングは出していくつもりですか?またどのようなカバーをされるのでしょうか?
Яin: 明確な計画っていうのはないんですけど、自分が好きな全アーティストのカバーはやりたいですね。カバーをすることで技術力やモチベーションが上がりますしね。
Yuma: BURN WOUNDとポップスをアレンジしてみたいですね(笑)
yu-to: 個人的には沢山のカバーをしたいですね。日本だけじゃなくて海外のメタルコアとデスコアジャンルのアーティストのカバーをしたいです。
wataru: 2021年はもっとカバーソングをリリースしたいです。ジャンルに関わらずチャレンジしていきたいです。
ジャンル違いと言えば、Yumaさんは大のブルーミュージックファンを公言されてますよね。BURN WOUNDへのギタリストとしてだけではなく、メインコンポーザーとしての加入のきっかけは何だったのでしょう?他のメンバーの関心(メタルコア)と、自身の全く異なる音楽への情熱を両立させるのは難しくないですか?
Yuma: さっきも言ったように、BURN WOUNDへの加入は挑戦でした。メタルコアは聴いたことはあったけど、演奏したいと思えるスタイルではなかったんですよね。でも挑戦することを決めた時に、深くて面白いジャンルだと思ったんです。Zakk Wylde とJohn Mayerの影響を大きく受けてますが、楽曲内ではほんの少しですね(笑)
特に自分のギターソロは早くない。これは彼らの影響が大きいです。ハードなチョーキングやギターを泣かせるビブラートは人々に反響すると思っています。メタルコアではこういった技術が光る、自分が聴きたいプレイをしていきたいです。
カバー曲、オリジナル作品、ライブパフォーマンス
BURN WOUNDの最新曲が昨年8月にリリースされましたが、「Until You Surrender」について詳しく、特に構成上のアイデアや「Liquid」、「Chain of Command」と並べてどの楽曲が皆さんのお気に入りかなど聞かせて下さい。
Yuma: 「Until You Surrender」はパンデミック下で外に出ることが出来ずにストレスを溜めていたことから出来た楽曲です。ストレスの発散方法を考えている時にこの曲が生まれたんです。3曲の中でのお気に入りは「Liquid」ですね。弾くのが楽しいから(笑)
wataru: 「Until You Surrender」は簡単に演奏できるので好きですね。勢いのある曲が好きです。ライブでは1-2番目に持ってきたいです。この曲のドラムアレンジは聴きやすく、且つ勢いも殺さないようになっています。
yu-to: 「Until You Surrender」は色々なボーカルワークが入っているので自分も好きですね。
BURN WOUNDは新宿ANTIKNOCKにて開催の110回目のOHH!!FESTへの出演が決定しましたよね。本来は2021年1月下旬に行われているものが緊急事態宣言によって別の日付にリスケジュールされました。以前行われたライブではカバーソングを披露されましたが、今回についてはどうでしょうか。イベントが開催されるとなったらやはり、オリジナル曲優先でのセットリストになるのでしょうか?それともカバーソングを期待しても良いのでしょうか?
yu-to: そうですね、緊急事態宣言でこのライブを含む沢山のパフォーマンスがリスケジュールされました。でも少しずつライブをしていけたらと思っています。このライブではオリジナル曲のみで、カバーはやりません。まだ公式に出ていない曲もあるので。
現在も多くの人にとって将来は不透明なままですが、BURN WOUNDはいかがでしょうか?EPのリリースや定期的なライブ活動をされたいとのことでしたが、その後のプランについてはどうでしょうか?例えば海外へ演奏に行くこともありますか?
Яin: やってる音楽ジャンルの関係で、今は日本以外の国も見ながら自分たちの音楽を続けていけたらと思ってます。色々な国で自分たちの音楽をきいてくれる人が増えてくれれば嬉しいし、日本だけじゃなくて海外でもライブをして、そのライブに足を運んでくれる人が増えてくれればいいですね。
Yuma: 現段階での目標は、このバンドについて知ってくれてる人が増えることですね。行けるなら海外にももちろん行きたいです!
yu-to: 英会話も勉強してるんです(笑)今後は、そうですねBURN WOUNDがコロナウイルスを根絶やしにします(笑)
より大きな世界的な全体像を見る
ご存じの通り、Arlequin Magazineはヨーロッパをベースに活動しています。ですので、いつもこの活動を通して海外のファンに新しい音楽を届けられる、またアーティストをサポートできる方法を探しています。海外のファンは現時点でどんな形でBURN WOUNDの活動を応援できますか?
yu-to: まずはApple MusicやSpotifyといったストリーミングサービスで、BURN WOUNDの楽曲を皆さんに聴いてもらいたいです。もし気になる曲があったら、自分たちにも教えてほしいです!近い将来ウェブショップをオープンして、出来れば海外リリースもやっていけたらと思っています。
Яin: いつかソーシャルネットワークを使った、遠くに住む人たちへのアプローチは限界が来ると思います。でも、タイアップも考えていて、Arlequin Magazineを広めたいと思ってます。一緒に大きくなってきましょう!
前にも話した通り、とても難しい状況下でスタートを切ったBURN WOUND。2020年にバンドとしてスタートする、プロモーションをするというのは簡単なことではなく、2021年からはほんの少しでも状況が改善されることを祈るのみですが、この経験を経て、自身のプロジェクトを始めようとしている人たちに何かアドバイスはありますか?
yu-to: まずは将来のことが分からなくても、活動に時間を割くことですね。自分たちはまだベストが出せてない状況なので、いいアドバイスではないかもしないけど(笑)
Yuma: 逆にアドバイスが欲しいです…(笑)
Яin: 信頼のおけるメンバーと関係を築き、意見や問題を共有できる環境を作ることですね。
今回のインタビューは以上になります。このインタビューを読んでいる人たちに何かメッセージがあればどうぞ。
yu-to: インタビューを読んでくれてありがとうございます! YouTube、Spotify、Apple Musicなどにオリジナル曲を3曲あげているのでぜひBURN WOUNDの楽曲をチェックしてみて下さい。そして、バンド名「BURN WOUND」も是非覚えて下さいね!
その他の情報
ライブパフォーマンスが出来ないことから、決して輝かしいとは言えないスタートを切ったBURN WOUNDだが、ライブハウスから飛び出し、インターネットの世界で様々な方法を用いて彼らの楽曲をプロモーションするアイデアを出している。彼らのYouTubeチャンネルではオリジナル曲である「Liquid」、「Chain of Command」から彼らの音楽を感じることが出来、最新曲「Until You Surrender」(昨年8月のリリース)は現在こちらで視聴が可能。
彼らの音源は現在デジタルでのみ入手可能となっており、Spotify、Apple Music、DEEZERそしてTIDALからゲットできる。また、現時点ではフィジカルリリースやグッズ等の販売もないため、上記サイトでの音源の購入が最大のサポートとなる。Yu-toも言っていたように、将来的に展開されるであろうウェブショップが楽しみである。
音源を聴いて彼らの活動をサポート
現時点ではオリジナル曲は3曲のみだが、下記ストリーミングサイトから全ての音源を聴くことができる。下記リンクから各曲のジャケットをクリックすると、ストリーミングのプラットフォームを選べるページに飛ぶ。
フォローBURN WOUND
雪はArlequinのオーナーであり原動力です。
彼女はもともと Arlequin Photography という名前で写真家として 2009 年にこのプロジェクトを開始しましたが、それ以来ジャーナリズムと翻訳に興味を持ち始めました。 こうした関心のため、プロジェクトにはインタビューやレビューが追加されましたが、2021 年には最終的に「写真家」の限界に達し、Arlequin Magazineもそのミックスに加わりました。
雪はオランダ語を母国語とし、グラフィック デザインの学位を取得しています。 つまり、彼女は Arlequin Creations の中心人物でもあるということになります。
何年も経った今でも、彼女はArlequinで見られるインタビューやライブ写真を担当する主な人物ですが、レビューや舞台裏での仕事やコミュニケーションの大部分も彼女を通じて行われています。
彼女はオランダ語と英語をネイティブレベルで話しますが、日本語とドイツ語も理解します。
Aya
ヨーロッパのロリータオンラインショップ「Trip in the dream」のオーナー。
彼女はまた、時折アルルカン・マガジンの翻訳も行っています。